穴の直径を正確に測定・確認するのは、製造業や検査工程でとても重要です。
しかし、ノギスやマイクロメータでは 小径の穴や高精度の測定 が難しい場合があります。
そこで活躍するのが リングゲージ。
内径の基準を示すために使われるシンプルで高精度な測定具です。
✅ リングゲージとは?
リングゲージとは、内径が精密に加工された円筒状のゲージで、穴の寸法や測定器の校正に使用される測定具です。
特徴
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高精度な基準寸法を持つ円形のゲージ
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穴径測定の基準器や、測定器の精度確認に使用
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外径測定具(マイクロメータなど)の校正にも利用される
👉 ピンゲージが「穴に差し込むゲージ」なら、リングゲージは「外径を通すゲージ」と言えます。
✅ リングゲージの用途
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内径測定の基準
例:加工した穴が設計どおりか確認 -
測定器の校正
例:マイクロメータや内径測定器の精度確認・調整に使用 -
Go/No-Go判定
例:規格通りの径かどうかを一瞬で判定
✅ リングゲージの種類
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基準リングゲージ
→ 測定器の校正や検査の基準に使用 -
限界リングゲージ(Go/No-Goゲージ)
→ 穴に通る(Go)/通らない(No-Go)で合否判定 -
スナップゲージ用リング
→ 外径測定具の補助として使用
✅ リングゲージの使い方
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測定したい工具(例:マイクロメータ)をリングゲージに当てる
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正しく測れるかを確認・調整する
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加工品の穴にリングゲージを通し、合否判定する場合もあり
👉 「通る/通らない」で素早く判定できるのがメリットです。
✅ 管理と注意点
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摩耗の確認:繰り返し使用すると内径が摩耗する
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温度管理:基準は20℃。温度変化で精度に影響
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防錆対策:使用後は油を塗布し、防湿保管
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定期校正:基準器なので定期的な校正が必須
✅ まとめ
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リングゲージは 内径測定や測定器校正に欠かせない基準器
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Go/No-Goゲージとして使えば 加工品の合否判定が簡単
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正しい管理で長く精度を維持できる
👉 精度保証の現場では必ず登場する重要な測定具です。